1月5日AM7:20 見上峠を出発。当初夜明け前に医王山(白兀山)の山頂に到着し、夜明けの北アルプス北方稜線を撮ろうと思っていたが、前日の天気予報を見て断念。しかし山に着いてみると以外に天気が良い。昨晩はウサギの運動会があったかのような足跡が無数に乱舞している。



  雪山の風物詩、雪のバームクーヘン!見ていると本当に美味しそうである!




 この山は金沢の市街地からも近く冬の降雪時期でも登山者が多い人気の山である。しかし今日は時間が少し早いせいか先行者が一名居るだけだ。その先行者も視界の中には無く山を独り占めしている感じで気持ちが良い。



 積雪は登り始めは30cmほどで、路面にはずっと車のタイヤの跡が残っている。おそらく高性能高価格の4WDで、たまには性能を試してみたいと走らせているのだろう。そのお陰でスノーシューを履く事無く楽に登れるのですが…。



 今にもけたたましい4WDのエンジン音がしそうな風景だが、聞こえるものは小鳥のさえずりぐらいの静寂さである。でも足を止め耳を澄ますと微かに水の流れる音が遠くに聞こえる。菱池の渓流の流れであろうか。



 日の出から1時間くらい経ってようやく山向こうから太陽が顔を出す。しらがくびの登山道の手前で先行者と思われる方に出会う。時間からして今日は白兀山や奥医王に登る事無くお帰りらしい。ここから先は私だけのようだ。



 しらがくびから登山道に入る。ここからはブナ林が出迎えてくれて本格的に登山気分。先程までの静寂は終わり次第に風のざわめきに包まれる。



 時々後を振り向くと金沢の町並みが見える。私の家の近所からもこの山が見えるのだから、超望遠レンズで探すと私の家も見付ける事が出来るだろうか?



 葉が全て落ちた後の枝ぶりは人間の毛細血管のように至るところに張り巡っている。いや逆に地球に現れた順番から人間の毛細血管がブナの枝ぶりに似ていると言ったほうが正しいのだろう。



 いよいよ山頂間近。樹氷を画像に納めようと先人達の踏み跡を外れ木に向かうと、ラッセル状態になる。沼に足を取られた様に次の一歩が出ない。時間を掛け進んでみたものの木の真下まで行けず、ズームで引き付けて1枚2枚シャッターを切りる。やっとの思いで方向転換をし、自分の進んできた足跡をなぞって元の場所に戻る。頂上付近は1mぐらいの積雪だろうか。



 AM9:45 山頂到着。雪をかぶって寒そうなお地蔵さん?観音さん?に手を合わせ、展望台に上る。2年前に来た時はこの祠も展望台も雪の下だった。



 残念ながら今日は北アルプスが薄っすらとしか見えなかった。寒い日が少ないせいかエビの尻尾もあまり無かった。




 中央に見える道は福光のイオックスアローザスキー場に続く道か!




 展望台の上で一通り撮影が終わって下に降り雪の上に腰を下ろす。家から持ってきた暖かいコーヒーを飲みながらまた辺りを見渡す。ベルベットのような滑らかに積もった雪を見ていると、時間を越え昔の事を良く思い出させる。山々の風景と私以外に誰も居ない静寂さは神々しさを感じさせる。そして時々吹く風はあの歌のように誰かも知れない。



 内灘方面。デジカメのズームを目イッパイ望遠にしてファインダーを覗くと、金沢医科大学病院や内灘大橋、風力発電のプロペラなどが見える。その向こうは日本海!



 樹氷をよくモンスターと呼ぶが、この大きさクラスだと差し詰めポケットモンスター、ポケモンか!




 医王山はピークが2つあり、富山県福光町側の奥医王939mと石川県金沢側の白兀山896m。1000mにも満たない山であるが、春には山菜採り、夏にかけて岩魚釣り、秋にはキノコ狩り、そして冬にはスノートレッキングと、一年中楽しませてくれる山である。



 AM10:30 山を下り始める。さすがに帰りは10名以上の登山者に出会う。撮影に少し足を止めることがあったが12時前に駐車場まで下山。折角年末年始に付いた脂肪をチョッとだけ燃焼できたのに、みちくさをしこってりラーメンを食べてPM1:00前に家に到着。本当に近くて便利で魅力的な山である。しかし最後のこってりラーメンを食べた事は双六の「振り出しに戻る」と同じだと後悔後悔!

 

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