輪島の山女

 輪島の男性が42歳の厄年になると、厄払いの為に御当組(おとうぐみ)と呼ばれる集まりに参加する習わしがある。2月の豆まき・厄払いに始まって、一年間神社の神事をお手伝いし、厄を落とすと云う習慣である。4年前自分の厄年の時、私は金沢在住だったが、実家が輪島にあるため「参加しないか」と、同級生に誘われ「御当組」に入った。金沢に住んでいた為、あまり行事には参加出来なかったが、重要な任務である「祭の寄付金集め」に良く走り回った。
 前置きが長くなったが「寄付金集め」で、かなりの田舎を回っている時の話し。友達が横に流れる川を見ながら「この川、結構山女がいたんだぞ!でも昨年の大雨で土砂崩れがあって、山女は全滅したかも知れない」
この堰堤で引き返した 山菜のカタハ(ミズ) 落ちていたゼンマイ 大雨で壊れた堰堤
 大変興味が沸く話しではないか。そう云えば以前釣り餌を買いに行ったとき、その餌やさんに山女の魚拓があった事を思い出した。「確か魚拓にはT川と書いてあった」この川である。「いつかはこの川に山女を釣りに来たい!」
 それから早4年!岩魚釣りが忙しかったのか?はたまた輪島の山女のことなんか忘れていたのか?まあ兎に角、今日用事のついでに?(ついでに用事かな?)T川へ山女釣りにやってきた。
 事前に購入した国土地理院の地図で、まだ見ぬT川の状況を想像し山女を手に「にんまり」している自分を想像していた。
山女の代りに激写 山女の代りに激写 山女の代りに激写 山女がいなかったT川
 車を最後の集落で乗り捨て、そこから未舗装の林道を歩いた。林道から川を見下ろすが水量も少なく、川の状態もフラットな感じで面白みの無い流れである。大雨で何もかも削り取られた感じである。暫くして川に降り竿を出す。「魚が隠れる場所が無い!」そう感じた。1時間ほど釣り上がった所で大きな堰堤にぶつかった。この堰堤を巻くには相当大変だ。「これ以上進んでも無理だ」と直ぐに判断し納竿!でも後で「その上から釣れたのに」と言う話は良くある話しで…。
 「5年前に来れば良かったかな」と少し残念に思いながら林道を歩いていると、ウグイスやその他の小鳥の鳴き声が心地よく聞こえ、また色々な花が咲いていて、気持ちよく家路に着くことが出来た。
 と言うことで輪島T川の山女生息調査は任務完了!